鳥取市の横枕という名称は、その音、この里の婦人が出産するとき、横になって頭に枕をしながら自然に産んだことによるといわれています。 一説には、布施(鳥取市布勢)の屋形山名左衛門佐勝豊の妻が難産のとき、行基作といわれる鳥取市横枕の稲田山薬王寺のご本尊、薬王仏に祈られました。 すると、夢の中に一人の老婆が現れて、勝豊夫人に枕を与え、横に臥せるように命じました。勝豊夫人がそのようにすると、たちまち何の苦しみもなく 男子を産むことができました。 それで、当地の名称を「横枕」にしたと伝えられています。 この稲田山薬王寺は、その後、永禄年間に兵火にかかって焼け、ご本尊は鳥取円通寺の岩屋の中に一時避難してぃました。しかし、たえず横枕の方角に 光を発せられるので、再び横枕に迎えられて、現在は日蓮宗の医王山朝日寺という寺のご本尊として祀られています。 |
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