1.河本家住宅 【県指定保護文化財】
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藩政期に代々大庄屋を務めた旧家。現在は改造されて左手に瓦葺きの
客間が付いているが、もとは広い土間を持つ広間型五間取りであったと考えられる。主屋は貞享5年(1688)に建てられた茅葺の建物で、防
火のためにかまどの上を泥で塗りこめた天井が覆うなどの特徴がある。 年2回、春と秋に一般公開している。
JR赤碕駅より徒歩20分、又は車5分 |
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2.花見潟墓地 【赤碕塔は県指定保護文化財】
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約2万基の墓石が東西約300mに渡って立ち並ぶ共同墓地で、海岸部にあるものとしては西日本最大級。墓地の東端に、高さ3mの赤碕
塔がある。塔身は円筒形で宝塔と同じながら、笠は宝箇印塔のものをのせる独特の形で、鎌倉末期頃の作と考えられる。
赤碕塔(クリック拡大)
JR赤碕駅より徒歩15分、又は車3分
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3.菊港
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鳥取藩の米蔵や番所が置かれ繁栄した菊港は、松江藩主堀尾吉晴の孫の
菊姫が、河本家に嫁ぐ際に上陸したことにちなんで名付けられたと伝わる。
人頭大の玉石を積み上げた波止は、江戸時代後期に構築されたもので、当時の内港の状況を知ることのできる貴重な文化遺産である。
JR赤碕駅より徒歩15分、又は車3分 |
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4.神崎神社 【県指定保護文化財】
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牛馬の守護神として古くから崇敬を集めてきた神社。
本殿は享保8年(1723)に建立され、鳥取藩お抱えの大工小倉園三郎により嘉永6年(1583)に再建された。本殿を支える組物や拝
殿天井に入念に施された彫刻が豪勢で見応えがある。
JR赤碕駅より車10分 |
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5.梅田萱峯墳丘墓(移築復原)
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弥生時代中期後葉(約2000年前)の墳丘墓。 近畿北部から山陰の日
本海沿岸に分布する方形貼石墓のひとつで、大山山麓では最古級のもの。埋葬主体は組合式の木棺1基が確認されている。
JRJR赤碕駅よりバス10分 出上下車 徒歩10分 |
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6.八橋城跡 【琴浦町指定史跡】
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室町時代に、西伯耆で勢力を持った行松氏の居城とされる。
陸海の交通の要所であった八橋は経済・軍事上の重要拠点であり、毛利・尼子による合戦の舞台ともなった。 中世末と近世という異なる時代の
石積工法を見ることができ、見応えがある。
藩政期には北麓に津田氏の陣屋が置かれた。南西の体玄寺には同氏の墓がある。陣屋の絵図が琴浦町歴史民俗資料館に展示されている。 (画像は城址のある山)
JR八橋駅前 |
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7.槻下豪族館跡 【琴浦町指定史跡】
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一説に鎌倉時代の地侍岩野弾正の居館と伝わる。堀と土塁をめぐら
し、規模は小さいものの、強固な防備機能を有する複郭式の構造は居館というより城郭的な色彩が強い。 遺構は非常に良い状態で残り、特
に高さ3mもの土塁には圧倒される。私有地につき、見学の際には琴浦町教育委員会へ連絡が必要。(竹藪の中)
JR浦安駅より徒歩25分、又は車7分 |
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8.斎尾廃寺跡 (国指定特別史跡)
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山陰地方で唯一の国の特別史跡。白鳳期(7世紀後半~8世紀初頭)
創建の寺院跡で、金堂や塔が建っていた基壇が埋もれることなく現存する希少な遺跡。奈良の法隆寺と同じ建物配置をとる。琴浦町歴史民
俗資料館に出土した瓦等が展示されている。
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JR浦安駅より徒歩20分、又は車5分 |
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9.鳥取藩台場跡(由良台場跡) 【国指定史跡】
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地元の農民が動員されて文久4年(1864)に造成され、六尾(むつお)反射炉で製造された
60斤砲、24斤砲、15斤砲、5斤砲が各1門ずつ配備された。 ほぼ完全な形で遺構が残り、道の駅が隣接するお台場公園として整備されている。
JR由良駅より徒歩25分、車7分 |
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10.茶臼山
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南北に続く尾根筋に前方後円墳・円墳・方墳などの古墳が点在する。 戦国時代には、平地に独立し山陰道(伯耆往来)がすぐ北側を通り、
見晴らしがよいことから、茶臼山城が築かれた。 天正8年(1580)の羽柴秀吉による第一次鳥取城攻めに対するため、
毛利の武将吉川元春の子元長が陣をおいたとされる。丘陵の西側に郭と土塁が見られる。
JR下北条駅より徒歩30分、又は車8分 |
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11.天皇水
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後醍醐天皇にまつわる伝説の一つ。鎌倉幕府軍と対時するため船上山に向かう道中、喉の渇きを訴えた天皇が
従者に命じて地元の村の者に近くの岩を動かさせたところ、清水が湧き出たとされるもの。 現在も湧き出ているが飲むことは出来ない。
JR赤崎駅よりバス15分、高岡下車 徒歩3分 |
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12.船上山 【国指定史跡】
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元弘3年(1333)、隠岐を脱出した後醍醐天皇を伯耆の豪族名和
長年が迎え、この地に行宮(仮御所)を設けた。 鎌倉幕府方の佐々木清高との間で激しい戦いが繰り広げられた場所であり、太平記ゆかり
の地として有名。
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宮所の具体的な位置は特定に至っていないが、山頂は船上山行宮跡として国史跡に指定されている。 (左図 クリック拡大)
JR赤崎駅よりバス30分 船上山自然の家で下車し山頂まで徒歩60分 |
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13.倭文神社・伯耆一宮経塚 【国指定史跡、出土品は国宝】
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建葉槌命(たけはづちのみこと)・下照姫命(したてるひめのみこと)のほか5柱を祭神とし、
古くからの織物の神さま・安産の神さまとして信仰される伯耆一宮。 大正14年(1925)に、随神門右手の丘から高さ1.5m、直径15mの経塚
(伯耆一宮経塚)が発見され、多くの埋納品が出土した。出土品は国宝に指定され、東京国立博物館に展示されている。
経筒の複製が湯梨浜町中央公民館に展示されている。
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(左図 クリック拡大)
JR松崎駅よりバス5分 藤津入口下車 徒歩30分
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14.北山古墳(北山1号墳) 【国指定史跡】
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全長110m、後円部径70mの規模を誇る山陰地方最大級の前方後円墳。 後円部では箱式石棺が確認され、埋葬された人骨のほか、中国製の盤竜鏡、鉄刀、勾玉、管玉などの副葬品が多数出土した。また、
古墳時代中期の埴輪片が多数見つかっている。
東伯郡湯梨浜町大字長和田 JR松崎駅より徒歩10分、又は車2分 |
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15.四ツ手綱
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一辺約9mの大きな網の四隅を竹で支え、湖岸の小屋から滑車で上
げ下ろしをする昔ながらの仕掛け漁。エビ・ワカサギ・シラウオなどを獲るもので、最盛期には松崎側の湖畔に25基、橋津川筋に60基ほ
どならんだという。 東郷湖を象徴する風景として親しまれてきたが、現存するのは3基のみである。
JR松崎駅より徒歩3分 |
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16.羽衣石城跡 【県指定史跡】
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南条伯耆守貞宗により、貞治5年(1366)に築城されたと伝わる。
東伯耆の軍事上の要衝で、尼子対毛利、織田対毛利との激戦地となった。山頂には東西方向45m、南北方向20mの大規模な主郭があり、
これを中心に帯郭、その下には多数の腰郭が造られている。
本丸跡には展望台があり。東郷湖周辺が一望できる。眺望は絶景。
JR松崎駅より車25分(中腹の駐車場まで車。山頂まで徒歩20分) |
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17.木造地蔵菩薩半嘸像(地蔵院) 【国指定重要文化財】
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像内墨書に、建久3年(1192)、源頼朝の家人佐々木四郎高綱が奉行となって造立したことが伝わる。寄木造で材は桧。
体部を覆う柄衣の彫りや筋肉の表現に鎌倉時代の特徴がよく現れている。
地方に残る中央の作風を持つ地蔵菩薩像としては屈指の大きさ。総高約3.6m
JR倉吉駅よりバス35分 関金温泉下車 徒歩5分 |
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18.鳥飼家住宅 【県指定保護文化財】
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鳥飼家はこの地方の庄屋であった。もと倉吉市関金町大鳥居にあったものが、平成3年に現在地へ移築復原された。現在は主屋のみの復
原であるが、家相図によると、裏門、隠居屋、木小屋、米蔵などの付属屋が建っていたことがうかがえる。
鳥飼家住宅は江戸時代中期頃の民家の様子を伝えるものとして貴重な文化財である。
経筒の複製が湯梨浜町中央公民館に展示されている。
(左図 クリックで平面図)
JR倉吉駅よりバス35分 関金温泉下車 徒歩5分 |
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19.波波伎神社社叢 【国指定天然記念物】 福庭古墳 【県指定史跡】
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大人3人で抱えるほどの巨大なスダジイが多くあり、タブノキ、クロキ等も混生する常緑広葉樹林。
地面に広がるコケの隙間からは幼樹、稚樹が成長しており、よく保全された原生林の姿を見ることができる。
神社の境内には古墳時代の後期の円墳、福庭古墳がある。精美な切石積みの横穴式石室を持ち、玄室の手前に前室を設けた複式構造をとるのが特徴。
JR倉吉駅よりバス10分 福庭車庫下車 徒歩15分 |
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20.大岳院
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慶長10年(1605)に、米子城主中村一忠(かずただ)の一族打吹城主中村栄忠(ひでただ)により創建された曹洞宗の仏教寺院。
「南総里見八犬伝」のモデルとなった里見忠義と8人の家臣(八賢士)のものと伝わる墓がある寺として知られる。
(左図 クリック拡大)
JR倉吉駅よりバス15分 明治町下車 徒歩5分 |
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21.打吹玉川伝統的建造物群保存地区 【国選定重要伝統的建造物群保存地区】
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主に明治から昭和戦前までの切妻造、平入、赤瓦の町家が並ぶ。背面の玉川沿いには白壁の土蔵が立ち並ぶことから、白壁土蔵群として
親しまれている。 歴史的町並みはもちろん、国登録文化財の倉吉大店会、桑田醤油、高田酒造、山陰民具、倉吉市指定文化財旧牧田家住宅など、個々の建物にも見応えがある。
また、西側には小川酒造や、旧倉吉町水源地水道施設などの国登録文化財をはじめとした歴史的建造物が建ち並ぶ河原町・鍛冶町の町並みが続いている。
JR倉吉駅よりバス15分 市役所前下車 徒歩5分、又は堺町下車 徒歩10分 |
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22.長谷寺 【国指定重要文化財・県指定保護文化財 ・県指定有形民俗文化財】
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本尊を十一面観音菩薩像(倉吉市指定有形文化財)とする天台宗寺院で、伯耆三十三番札所、中国観音霊場の一つ。
本堂内厨子は山陰地方における室町時代後期の数少ない建築物として国指定重要文化財に指定され、奉納されている絵馬群のほとんどは県指定有形民俗文化財に指定されている。
また、本堂及び仁王門は県指定保護文化財となっている。
本堂は、県内で中世に遡ることのできる数少ない建造物であり、歴史的価値の高いものである。また仁王門においては軸部に後世の大きな改造も無く、
17世紀の姿を伝える貴重な建造物である。また、梵鐘は県指定保護文化財となっている。
(左図 クリック拡大)
JR倉吉駅よりバス20分 長谷寺西口下車 徒歩15分 |
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23.伯耆国府跡 (国庁跡、法華寺畑遺跡、不入岡遺跡) 【国指定史跡】
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国府とは、中央から派遣された国司が政治を行う拠点で、現在の県庁に相当する。 国庁跡では、溝に区画された内郭(政庁域)と外郭(管衙域)
が確認されている。法華寺畑遺跡では、溝で区画された3棟の建物跡が確認されており、国府に関連する役所が国分尼寺に転用されたと考えられる。不入岡遺跡は役所から倉庫群へと
変遷したものと思われ、国直轄の税の集積施設と考えられている。
JR倉吉駅よりバス25分 農高前下車 徒歩8分 |
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24.三朝橋 【国登録有形文化財】
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昭和9年(1934)に竣工した鉄筋コンクリート木橋型連続桁橋。コンクリート橋とは感じさせ
ない木橋様式の造形美が見所で、橋の下の河原風呂とともに三朝温泉のシンボル的な存在。
たもとを流れる三徳川には、カジカガエルや特別天然記念物オオサンショウウオが生息する。
JR倉吉駅よりバス20分 三朝温泉下車すぐ |
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25.三徳山 【国指定名勝及び史跡】
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標高約900mの霊山。洞窟、奇岩、絶壁、滝などかあり、山麓から山頂に広がる自然林と相まって名勝地を構成する。北側の中
腹には国宝の投入堂(奥院)をはじめ、国指定重要文化財の地蔵堂、納経堂、文殊堂や、県指定保護文化財の鐘楼堂、不動堂などの建造物が並ぶ三徳山三仏寺がある。また、
正善院庭は県指定名勝となっている。
投入堂は慶雲3年(706)、役行者が白雲に乗じてこの峰に来り神窟を開き、法力で
この堂を投げ入れたと伝わる岩窟に建つ懸造の建物で、山岳仏教の代表的な建造物である。
JR倉吉駅よりバス35分 三徳山参道入口下車 |
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