疑問・質問

(NHK文化センター鳥取教室から 29.1.11)

(1)正月で思うこと
@ 正月は人生の竹の節目の時に自分の人生を顧みるとどうだろうか ?

   そう言えば、もでるとなるよいフレーズを遺している聖人が居られる。
まず、彼の言葉(「子曰く」)を聞いてみよう。
【四十にして惑わずの解説】

『論語・為政』に「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、

五十にして天命を知る、六十にして耳順う、 七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず(私は十五才で学問を志し、三十才で学問の基礎ができて自立でき、四十才になり迷うことがなくなった。

五十才には天から与えられた使命を知り、六十才で人のことばに素直に耳を傾けることができるようになり、

七十才で思うままに生きても人の道から外れるようなことはなくなった)」とあるのに基づく。
(孔子が晩年に振り返って言ったことば)

孔子さん 八十才で「何をすれば」お願いします。
 
Aお正月の言葉の由来?

中国の秦の始皇帝の降誕月を意味する「政月」が変化して「正月」となったという説、「正」の字の 元々の意味としてある「あらためる」という意味から「あらためる月=正月」となったという説などが あります。
日本におけるお正月は、年始にあたり「年神さま」を迎え、歳を重ねられたことを祝い、 豊年を祈る行事です。

B祖霊祀りから神祀りヘ

正月は元々、夏祭りとお正月の両方に祖先の霊を祀るという意味合いもあったようですが、仏教 の普及にともなって夏の祀りが孟蘭盆会として祖霊祀りの意味が強くなり、正月は年神様を迎え ての神祀りの意味合いが強<なりました。
お正月の食事には、神人共食と言って、年神さまと一緒 にお供物(おせち料理)をいただくことによりその霊力を授かるといった意味もあります。


C年神さまとは

年神さまはお正月になるとやってきて、各家に豊穣と福をもたらしてくれる神様です。
実は 祖霊でもあり、春には田の神、秋には山の神となります。
年神さまはお正月に各家の松を目 印にやってきて、松がとれると、左義長(どんど焼き)の炎と共に天に帰って行きます。
年 神様がおいでになるということから、お正月様というように様をつけて呼ぶこともあります。


(2)正月で考えること
神様が家にいらっしやるのに、なぜ神様にお詣りするのでしょうか?
もともと、神道の儀式でお正月に各家庭では、その年の福をつかさどる神様に鏡もちをお備えし、 門松をたててお迎えし、おせち料理を作ってその年の豊作や家内安全などを祈ってきました。
家庭の神様は「歳神様」(先祖神)といわれ、ご先祖様が一年に1度山(天)から来られる神様である。
神社の神様は「氏神=鎮守神」といわれ、同じ地域(集落)に住む人々が共同で祭る神様のことだ。

初詣でってどんなこと?
新年になって、正月に初めて神社やお寺、寺院に参詣し、その一年の幸せを祈願することを初詣 で。(初参り=はつまいりともいう)

初詣の起源は?
2つの説かある。 @恵方参りが初詣でになったという説。 A神道の年籠り(としごもり)が初詣でになったという説。

※恵方参りとは、自分の住まいからみて恵方にある神社、寺院にお参りすること。

※年龍り(としごもり)とは、古くからある慣習で氏子である家長たちが、その土地の氏神様をまつっ た神社に篭り大晦日から元且にかけて豊作や家内安全を祈願する行事。大晦日から元且にかけ て神社に篭ることが、大晦日から元旦にかけてお参りする習慣へと変化したとも考えられている。

神社とお寺どちらの方が御利益がある?    どちらも同じだ。

神社とお寺の違い
◎神社‥‥・神様を祭っている(日本古来の神様)
 例) ○○神(天照大神)  ○○命(大国主命)  ○○尊(素蓋鳴尊)  ○○権現(徳川家康)
・神道:祈願、祈祷などをおこなう ・鳥居がある ・祈願のとき、二礼二拍手一礼

◎お寺‥‥・仏様を祭っている(外国由来の神様)
 例) ○○如来(釈迦如来・阿弥陀如来)  ○○菩薩(観音菩薩・地蔵菩薩)  ○○明王(不動明王)       ○○天(毘沙門天・大黒天)

・仏教:生きている意味、感謝などを説く ・仏像がある ・祈願のとき、静かに手を合わせる
 
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