ひとりの百姓が、山腹の石の上に美しく芳しい衣が置いてあるのを見つけました。 さらによく見ると、そばの流れで、若い美しい女性が水を浴びているではありませんか。「天女にちがいない」石の上の衣は、天の羽衣ということになる。百姓はその羽衣を盗みました。 天女は羽衣がないので天上に帰ることができず、百姓の妻になりました。 |
数年たち、二人の子どももできました。 天女は、子どもに羽衣のありかをたずねました。 子どもは、父親の隠していた羽衣を、母親に渡しました。 天女は、まさにも天にものぼるよろこびで、羽衣を着けると、天上に帰ってしまったのです。 |
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二人の子どもは、母を慕って泣きました。 母が好きだった音楽で、母を呼びもどそうと考えました。 近くの山に登り、太鼓と笛を演奏しました。 天女が衣を置いていた山を羽衣石山、また、子どもたちが一生懸命、大鼓を打ち笛を吹きならした山を打吹山といいます。 |
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羽衣石城(うえしじょう)は、鳥取県東伯郡湯梨浜町にある中世の山城跡。標高372m。 「羽衣岩」という天女が羽衣を掛けたと伝えられる巨石がある。 打吹山(うつぶきやま)は 鳥取県倉吉市にある山である。標高204m。天女伝説のある山で、残された天女の子どもが、この山の頂で太鼓や笛を吹いて天に帰った母親を思い偲んだと伝えられている。 |
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羽衣石にある「 羽衣石」 |